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アレコレつまみ食い国語-古典文法マスターへの道④-

2015年04月01日

「る・れ」の識別

 

「る・れ」は上の一音を見るとすぐ判別が出来ます。

 

〇ア段音+る・れ⇒自発・尊敬・受身・可能の助動詞「る」の終止形・未然or連用形

(例)悲しくて、ものも食ず。

 

〇エ段音+る・れ⇒完了・存続の助動詞「り」の連体形・已然or命令形

(例) よろづにその道を知者は、やむごとなきものなり。

 

 

何故自発・尊敬・受身・可能の助動詞「る」はア段音が上に来るかというと、接続の活用に理由があります。助動詞「る」は未然形接続の助動詞ですが、すべての未然形に適用されるわけではなく「四段・ラ変・ナ変活用の未然形」にのみ接続します。この3つの共通点は、未然形がア段の音なのです。

    未然 連用 終止 連体 已然 命令

四段    い  う  う  え  え

ラ変    り  る  る  れ  れ

ナ変    に  ぬ  ぬる ぬれ ね

 

これらの未然形にしか接続しないので、自動的に「ア段音」が上にくるようになります。

もちろん、完了・存続の助動詞「り」の上がエ段音になる理由もあります。助動詞「り」の接続はサ変の未然形・四段の已然形に限られるのですが、この2つもエ段の音です。

 

    未然 連用 終止 連体 已然 命令

サ変         し     す    する すれ せよ

四段   あ      い     う     う           え

 

公式と一緒に接続も覚えておきましょう。