Q. 「賢い、頭がよい」という意味の三つの単語、wise、clever、intelligentの違いを教えてください?
A. まず3つの単語の辞書的意味から確認しましょう。初めにwiseですが、これは「知識や経験が豊かで思慮分別に富んでいる」という“賢さ”です。ついで、clever(米:smart)は、いわゆる「頭の回転が速い」という“賢さ”を指します。最後にintelligentですが、これは基本的には「知能が高い」という“賢さ”です。以上のことから分かることは、wiseは“経験が豊富で”とう点からいえば、基本的には子供にはあまり使わないとも言えます。子供はa bright boy、a clever boyなどが一般的です。またcleverについては“頭の回転が速い”という点からみれば、良い意味だけではなく悪い意味で“悪巧みに長けている”というような意味にも使われます。そしてintelligentですが、これは“博識であったり弁舌巧み”といった賢さではなく、いわゆる“理解力があり、物事を処理する能力が高い”という、とくに受験生には必要な“賢さ”と言うことができるかと思います。次に例文を挙げますので、違いを確認してください。
Ex.1 It was wise of him to take his umbrella.
(彼が傘を持っていったのは賢明だった。)
Ex.2 She was clever in leading people on to talk.
(彼女は人に話をさせるのがうまい。)
Ex.3 Akihiro is intelligent, and I expect him to pass the entrance exam for the University of Tokyo.
(晃裕は賢いから東大の試験にはすんなり通ると思うよ。)
Ex.1では“経験から雨が降るだろうと推測して傘をもって行くという賢明さ”をwiseで表し、Ex.2では“その場の状況を読み、口巧みに人をその気にさせるという賢さ(ある意味ずる賢さ)”を表すのにcleverを使っています。そしてEx.3は“受験勉強などで大量の情報をきちんと整理・理解し、それを自分の言葉でしっかり表現できるという賢さ(いわゆる聡明さ)”を表す言葉としてintelligentを使っています。以上三つの違い分かっていただけたでしょうか。
