~大学入学希望者学力評価テストは、「教科」の枠組みが変わる~
「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」でどの教科が対象となるかは、今後の専門会議で議論されることになっています。
ただ、これまでの「教科」の枠組みは大きく変わることになりそうです。
今回の改革プランのもととなった、中教審の答申では、これまでの「教科型」の問題に加えて、「合教科・科目型」「総合型」の問題を組み合わせて出題するとしており、さらに、将来的には「合教科・科目型」「総合型」のみを目指すとしています。
2つの新テストについてのまとめ
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【1】高等学校基礎学力テスト(仮称)
・対象教科・科目は「国語総合」「数学Ⅰ」「世界史」「現代社会」「物理基礎」「コミュニケーション英語Ⅰ」など、
高校の必履修科目。
・出題内容は、従来型テストと同様「知識・技能」重視。
・英語は民間の資格・検定試験などを活用。
・年2回程度実施され、高2~高3で複数回受検可能。
(新テストを受けることを「受検」と呼ぶ。)
・結果は段階別表示によって示され、調査書に記入。
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【2】大学入学希望者学力評価テスト(仮称)
・評価の中心は「思考力・判断力・表現力」。
・「教科型」「合教科・科目型」「総合型」を組み合わせて出題。
・難易度の高い問題も出題される。
・英語は民間の資格・検定試験などを活用。「読む」「聞く」だけでなく、「書く」「話す」も加えた四技能を評価。
・高3で受検。年複数回実施され、複数回受検可能。
(新テストを受けることを「受検」と呼ぶ。)
・結果は段階別表示によって示され、大学の個別選抜への資格試験的利用も促進。
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成績提供者が「大学及び大学入学希望者に対して」行われるとう点も、塾や予備校に影響が予想されます。
現在のセンター試験では、点数などが本人に知らされることがないため、自己採点の結果を、塾・予備校などが提供する情報に照らし合わせ、最終的な出願大学を決めてきました。
しかし、「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」では、段階表示とはいえ成績が受験者本人にも提供されます。また、実施時期も早くなると考えられるため、塾・予備校による受験者に情報提供サービスも、これまでと違ったものが求められるようになるでしょう。
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「選抜性の高低にかかわらず多くの大学で活用できるよう、広範囲の難易度とする」ともされており、すべてが難問ばかりというわけではなさそうですが、あす程度の難問が出題されることは間違いなさそうです。
