高校数学の落とし穴(基礎編)第9回
2015年10月2日

高校生がよくやってしまうNG解法と、正しい解法(または効率の良い解法)を紹介していきます。
★☆☆ 《レベル1》
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問 f(x) = x^2 - mx + m^2 - 6m について、方程式 f(x) = 0 が正の解と負の解を
持つようなmの値の範囲を求めよ。
※ x^2 は「xの2乗」です。
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<解答または解答方針>
【NG】:のろちゃん
方程式 f(x) = 0 の判別式をDとおくと D > 0 かつ f(0) < 0 だから
D=m^2 - 4( m^2 - 6m ) > 0より m(m-8 )> 0 ⇔ 0 < m < 8 ・・・①
f(0) = m^2 - 6m < 0 より m(m-6) < 0 ⇔ 0 < m < 6 ・・・②
よって、①かつ②の範囲は 0 < m < 6 である。
【ベストアンサー】:こたろう君
のろちゃん、ちょっと残念!少し説明不足だし、余計な事もしていると思うよ。
「 y = f(x) のグラフは下に凸の放物線」だから、f(0) < 0 であればよい。
( y = f(x) のグラフはx軸と負の範囲で1回、正の範囲で1回交わる。)
よって、f(0) = m^2 - 6m < 0 から m(m-6) < 0 ⇔ 0 < m < 6 《答》
【・・・】:もんじゅ先生
出番無しです。
>>> 一言アドバイ <<<
(軸がy軸に平行で)下に凸の放物線の増減を考えると、+∞から頂点まで減少すると、こんどは頂点から+∞まで増加します。よって、その過程でyが負の値をとるような場合、グラフはx軸と必ず2回交わります。