newsロバみみ広場
アレコレつまみ食い国語‐古典文法の問題にチャレンジ!⑤<解説編>‐
問題
以下の問題の傍線部の助動詞に注意しながら、現代語訳しなさい。
1.物語といふものあんなり
2.手をおびただしくはたはたと打つなり
3.かかることは女もするなり
解答・解説
まず助動詞「なり」の識別は
終止形(ラ変型は連体形)+なり→伝聞・推定の助動詞「なり」
連体形・体言・助詞+なり→断定の助動詞「なり」
このように上の活用を見るのが鉄則です。
しかし、終止形と連体形が同形の動詞(四段・上一段・下一段)や、ラ変型の活用をするもの(伝聞推定のなりにも連体形に接続する)だと、接続だけでは判断できません。
そこで、判断方法を思い出してみましょう。
◎撥音便化している「なり」は伝聞推定
音便化とは、言葉に発しやすいように音を変えることをいいます。
(例)書きて→書いて(イ音便化)
その中でも撥音便化とは、「ん」の音に変化することです。
そして終止形(ラ変型は連体形)接続の助動詞の上に、ラ変型の活用をする言葉が来ると、撥音便化するというルールがあります。
問題の1.物語といふものあんなりの「あんなり」は撥音便化が起きているということです。
よって、一目で1.の「なり」は伝聞推定の「なり」だということがわかります。
訳:物語というものがあるらしい
◎声・音・笛・琴・鳴く・打つなど、音に関係がある単語がある場合、伝聞推定の「なり」
「打つ」という四段活用の動詞が「なり」の上に来ている場合、終止形と連体形の区別がつけられません。
そのような時は、音に関係のある単語が文章に使われていると、伝聞推定の「なり」だと判断できます。
何故なら、伝聞推定の「なり」は聴覚的根拠で推定する助動詞だからです。
よって、問題の2.手をおびただしくはたはたと打つなりの「なり」も伝聞推定の「なり」だということがわかります。
訳:手を激しくばたばたと打つようだ。
最後の3.は、
3.かかることは女もするなり
「なり」の上の「する」はサ変動詞の「す」の連体形です。
ラ変動詞でもないので、接続を見ればすぐ判断できますが、現代語では「する」という動詞が文末で使われるので、古語でも「する」を見て瞬時に終止形だと判断しないようにしましょう。「なり」の上が連体形なので、これは断定の「なり」です。
訳:このようなことは女もするのである。
access 交通アクセス
access 交通アクセス
神泉駅(京王井の頭線)より徒歩2分
渋谷駅(JR各線、田園都市線、半蔵門線、銀座線、東横線、井の頭線)
より徒歩5分、渋谷マークシティ道玄坂出口より徒歩1分
渋谷マークシティ ウエストモール4F(レストランアベニュー)を通り、マークシティ「道玄坂出口」を出ます。
正面の「道玄坂上交番前」交差点の信号を渡り、左手へ上ります。
「道玄坂上交番」の前を過ぎ、20mほど進むと1Fに玉川屋呉服店がございます。そのビルの7Fがapsアカデミーです。
〒150-0044
東京都渋谷区円山町5-3 玉川屋ビル7F