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アレコレつまみ食い国語‐古典文法の問題にチャレンジ!⑨<解説編>‐

以下の文章を傍線部の「し」の文法的意味を明らかにしながら、現代語訳しなさい。



1 いかにわびしき心地しけむ。

2 都をなむ出でし。

3 飛鳥川の淵瀬常ならぬ世にしあれば、

解答・解説

「し」の識別について説明します。

①「する」と訳せる&連用形接続の語が下に来る…動詞「す」の連用形

②「し」を訳さなくても意味が通じる…強意の副助詞「し」

③用言の連用形+「し」+連体形接続の語or文中に「ぞ・なむ・や・か」の係助詞がある…過去の助動詞「き」の連体形



この3つの「し」から考えます。

文法が定着して問題に慣れてくると、目を通しただけでどの品詞なのかわかるようになりますが、まだ定着していない人は②をまず考えて、違った場合は①と③を考えてみましょう。



1 いかにわびしき心地しけむ。

まず、②の「訳さなくても意味が通じる副助詞」というのは、「し」の後ろに助動詞「けむ」が来ているので、副助詞が来ることはあり得ません。

「けむ」は連用形接続の助動詞なので、①の片方の条件が当てはまります。ではあとは訳して考えましょう。

訳:どんなに悲しい気持ちがしただろう。

「し」の部分を「した」(するの過去形)で訳せるので、①の「す」の連用形ということがわかります。





2 都をなむ出でし。

②から考えると、副助詞というのはまず接続はありません。また、文中で使われるので文末に来ることもありません。

「し」の上が「出で」という動詞「出づ」の連用形がきています。また、文中に「なむ」があり、係り結びで「し」は連体形になっているのがわかるので、③の助動詞「き」の連体形だということがわかります。

訳:都を出た。



3 飛鳥川の淵瀬常ならぬ世にしあれば、

まず、②として「し」を抜いて考えます。

→飛鳥川の淵瀬常ならぬ世にあれば、

訳:飛鳥川の淵瀬のように一定ではない世の中であるので

訳せるので、これは②の副助詞「し」だということがわかります。

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