高校生がよくやってしまうNG解法と、正しい解法(または効率の良い解法)を紹介していきます。
★★☆ 《レベル2》
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問 2次方程式 x^2 - 2px + 2p^2 - 6 = 0 の解がすべて負であるときの実数p
の範囲を求めよ。
※ x^2 は「xの2乗」です。
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<解答または解答方針>
【NG】:のろちゃん
解の公式より x = p ± √ ( -p^2 + 6 )
解は正だから p ± √ ( -p^2 + 6 ) > 0
・・・こういう式、なんか計算ミスしそう!
【ベストアンサー】:こたろう君
のろちゃん、もっとスマートに解けないと(実数条件も忘れているし~~)。
[Ⅰ] 判別式をDとおくとD ≧ 0 より D/4 = p^2 - ( 2p^2 - 6 ) ≧ 0
∴ p^2 - 6 ≦ 0 ⇔ -√6 ≦ p ≦ √6 ・・・①
[Ⅱ] 2つの解をα, βとおくと、解と係数の関係より
α+β = 2p < 0 ∴ p < 0 ・・・②
αβ = 2p^2 - 6 ∴ p<-√3 , √3 < p ・・・③
以上[Ⅰ][Ⅱ]から ①, ②, ③ の共通範囲を求めると -√6 ≦ p < -√3《答》
【・・・】:もんじゅ先生
出番無しです。
>>> 一言アドバイス <<<
別解(方針)を紹介します。
与式の左辺をf(x)とおく。ここでまず、
放物線 y = f(x) は下に凸であることと、この軸の方程式が x = p であることもポイント
です。このことを踏まえて、
[Ⅰ] 判別式による条件
[Ⅱ] y = f(x) の軸の条件
[Ⅲ] y = f(x) の端点の条件
をすべて満たすようなpについて考えます。因みに本問では、
[Ⅰ] が D ≧ 0 で①と一致.
[Ⅱ] が p > 0 で②と一致.
[Ⅲ] が f(0) > 0 から③と一致.
となり①~③の共通範囲が求めるpの条件となります。
(ただし、問題によってはこの方法だとベストアンサーとならない場合があります。)
