アレコレつまみ食い国語‐単語の意味を推測しよう!⑤<解説編>‐
2016年7月13日

↓先週の問題
《問題》
以下の傍線部の単語の意味を選びなさい。
①「人をやりて見するに、おほかたあへるものなし。」
②「おほかた、振る舞ひて興あるよりも、興無くて安らかなるが、まさりたることなり。」
イ まったく ロ だいたい ハ 普通に
《解説》
「おほかた」という単語は単独で使用する用法もありますが、文末に打消の言葉が来ると、呼応して意味が変わります。
まず単独での使用だと「だいたい・概して」
そして下に打消の語を伴うと「まったく・少しも~ない」という意味になります。
よって、問題文を見ると
①人をやりて見するに、おほかたあへるものなし。
この文章は文末に「なし」という打消の言葉がきています。よって、
「人をやって見せるけれど、まったく会ったものはいない。」と、打消との呼応の用法で訳します。
そして②は
②おほかた、振る舞ひて興あるよりも、興無くて安らかなるが、まさりたることなり。
打消の語はないので、呼応の用法ではない肯定文での意味で訳します。
「だいたい、わざとらしくふるまって面白いよりも、面白くなくて穏やかなほうが、優れていることだ。」
「おほかた~打消」の呼応の用法と、肯定文での用法のどちらも覚えておきましょう。
答え:①イ ②ロ