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高校数学の落とし穴(基礎編)第8回
高校生がよくやってしまうNG解法と、正しい解法(または効率の良い解法)を紹介していきます。
★★★ 《レベル3》
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問 2次不等式 x^2 - 2ax + 4a > 0 ・・・(*)について
(*)が常に成り立つとき、定数aの値の範囲を求めよ。
0≦x≦3 の範囲で(*)が常に成り立つとき、定数aの値の範囲を求めよ。
※ x^2 は「xの2乗」です。
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解答・解説
NG1】:のろちゃん
まず(1)は2次方程式 f(x) = 0 の判別式をDとすると符号が、(*)の不等式と同じに
して D > 0 のときである。
【NG2】:こたろう君
(1)は f(x) = x^2 - 2ax + 4a とおくと、y = f(x) のグラフは下に凸の放物線だから、
これが常に y > 0 であるようにするにはx軸と共有点を持たなければよい(グラフ全体
がx軸の上側にある)。よって、f(x) = 0 の判別式Dが、D < 0 のときであるから、
D/4 = a^2 - 4a = a(a-4) < 0 ∴ a < 0,4 < a 《答》
(2)も同じでしょ。やはり判別式Dを使う!?
【ベストアンサー】:もんじゅ先生
こたろう君、(1)は正解ですが、(2)は駄目です。判別式Dは必要ありません。
(2)まず、この下に凸の放物線 y = f(x) の軸の方程式は x = a です。(重要!)
このグラフは x ≦ a の範囲で単調減少し、a ≦ x の範囲で単調増加するのでその増減の境界である直線 x = a が定義域 0≦x≦3 の、(ⅰ)左側にあるとき : a ≦ 0、(ⅱ)間
にあるとき : 0 ≦ a ≦ 3、(ⅲ)右側にあるとき : 3 ≦ a で最小値が変わる。
このことを踏まえると各場合で、(最小値)> 0 であれば、0≦x≦3 において不等式(*)
が常に成り立ちます。すなわちそのようなaの範囲を求めるには、
(ⅰ)a ≦ 0 のとき(最小値)= f(0) = 4a > 0 これはa ≦ 0 を満たさない。
(ⅱ)0 ≦ a ≦ 3 のとき(最小値)= f(a) = -a^2 + 4a > 0 ∴ a(a-4) < 0
∴ 0 < a < 4 これと0 ≦ a ≦ 3 の共通範囲は 0 ≦ a < 3 ・・・①
(ⅲ)3 ≦ a のとき(最小値)= f(3) = 9-2a > 0 ∴ a < 9/2 これと3 ≦ a の共通範囲
は 3 ≦ a < 9/2 ・・・②
以上(ⅰ)~(ⅲ)より、求めるものは①と②の和集合となり 0 < a < 9/2 《答》
>>> 一言アドバイス <<<
場合分けごとには「なし」、①、②を導くことが大切です(共通範囲)。さらにこれらは同時に起こりえない場合(俳反事象)ですから、最後に和集合で答えます。
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