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受験英語教えて110番 No.193「接続詞と主語の省略」

2018年12月27日

Q. ① She is going to be a teacher after graduates from the university.このようにafterの後ろの共通主語は省略しても良いのでしょうか。

A.基本的に接続詞の後ろで主語のみが省略されるのは、次のようにandとbutの等位接続詞に限られます。ですから①の英文は誤文ということになります。
 Ex,1 I went to Seattle and attended a convention.「私はシアトルへ行って大会に参加した」
 Ex.2 Captain Anderson did not come himself, but sent a messenger instead.
「アンデルセン警部は自分では来なかったが、その代わりに使者をよこした」
また接続詞に後続する主語が省略されるケースがありますが、これにも慣用的な表現を除けばある一定のルールがありますので、ここで確認しておきましょう。
 while, when,の従属節中ではよく主語が省略されますが、これは次の( )の部分を省略したものだと考えてください。
 Ex.3 They were good friends when (they were) in school.「彼らは学校時代仲良しだった」
 Ex,4 Don’t eat while (you are) reading.「本を読みながらものを食べてはいけない」
このように、副詞節中でよく主語とbe動詞が省略されますが、その本的な条件は、主語が主節の主語と同じで動詞がbe動詞である場合に限られます。この種の省略が可能なものには他にもthough, if,や複合関係詞(however, whenever, etc.)などがあります。
 Ex.5 Though ( we were) tired, we had to work till late at night.
「疲れていたけれども、私たちは夜遅くまで働かなければならなかった」
 Ex.6 However skillful (they are), every driver must pass a test.
「どんなに 腕がよくても、運転する人は試験には通らなければならない」
 今回の質問のafter(beforeも同様)についてはどうかというと、afterはもともと前置詞であったものに接続詞的な機能が加わったもので、本来後続の主語とbe動詞の省略はできません。ただ次のような形の英文はよく目にすると思います。
 Ex.7 After graduating from college, I went to America to brush up my English.
「私は英語を磨くために、大学を卒業してからアメリカへ行った」
この英文のAfter graduating from collegeは、ご存知のとおりAfter ( I was ) graduating from collegeの省略ではなく,graduatingが前置詞(after)の後ろで動名詞となっている例です。ですから「妹が大学を卒業してから、私は・・・」であればAfter my sister graduating from college, I went to …」という言い方もできることになります。
 結論としてはafter、before、until、sinceのような前置詞としての機能も持つ接続詞は後続文で動名詞を伴うことはあっても、それは主語+be動詞の省略ではないということになります。ですから今回の質問では主語の省略はできないということと、次の三つのどれかに直す必要があります。  Ex.8 She is going to be a teacher after she graduates from the university.  Ex.9 She is going to be a teacher after (her) graduating from the university.  Ex.10 She is going to be a teacher after (her) graduation from the university.